社会人が一から弁護士を目指す。
つまり予備試験ルートで司法試験を目指すって無理?
司法試験に合格者は全体の約1/4が社会人。社会人受験生のメリットも実はたくさん。
30代、40代になってから、予備試験ルートで司法試験を突破したい。
こう考えている人ってあなたの周りにはあまりいないかもしれませんが、ネット上では実は少なくないんですよね。
司法試験といえば超難関資格。
数ヶ月で突破できる代物ではないので、本当に目指すか悩んでいる人も多いはず。
- 社会人だけど予備試験を目指すか迷っている人
- 仕事しながら予備試験目指せるか知りたい人
出身はファイナンス畑の法律ど素人。0代になってから、予備試験の1年合格をガチで目指してる難関資格マニア。詳しいプロフィールはこちら。
司法試験合格者でないですが、難関資格の突破には自信があります!
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30代社会人から予備試験・司法試験は無謀ではなく、最後のチャンス
結論、30代~40代が最後のチャンスです。
50代以降だってもちろん目指せるけど、コスパ最強なのが若い社会人です。
私がそう考える理由については下記2点からです。
- 合格率
- 時間とお金を投資する価値がある
まず、司法試験は予備試験ルートで目指せば、難関資格の中では実は比較的低コストで取得できる資格です。(医師免許やMBAなどと比べれば)
詳しくは医者と弁護士どっちが投資価値あり?で記事にしています。
30代社会人で予備試験・司法試験 令和元年合格率
この表は令和元年の司法試験合格者を年代別にしたものです。
やはり20代については前半と後半で分けましたが、20代としては80%を超えています。
ですが、20代後半はすでに社会に出ている可能性が高いと考えると、
実は合格者の約1/3は社会人になってからの合格です。
令和2年度予備試験の最終合格者は若干下がったものの442名のうち、社会人は64名(約15%)、令和3年は。467名中の114名(約25%)は学生ではありません。
もちろん20代が多いのは、受験者も20代が一番多いからというです。
そこで、年代別の合格率を見てみましょう。
やはり20代が高いですが、30代、40代でも意外と合格実績があります。
年代別 | 合格率 |
10代 | 0.93% |
20代 | 7.44% |
30代 | 2.65% |
40代 | 1.40% |
50代 | 0.40% |
60代 | 0.14% |
70代 | 0.00% |
全体の短答合格率が4.04%であることを考えると、30代以降が特別合格しにくいというわけではないことがわかります。
また私調べでは、30~40代は「出願したけど受験していない人」が他の年代より多かったのも事実です。仕事などの事情で、計画通りいかない人も多いのでしょう。
逆に50代以降の合格率は一気にさがりますね。
やはり、司法試験のチャレンジは40代までが吉か。
また、令和2年の司法試験の合格者年齢はこの通りでした。参考:法務省令和2年口述試験最終結果
平均年齢 25.89歳
最低年齢 18歳
最高年齢 59歳
例年ここはあまり差がなさそうでした。
20代よりも時間も集中力もないけど、それでも社会人が受験するメリットを次で見ていきましょう。
30代社会人が予備試験・司法試験 メリット
でもやはり合格率が高いのは20代。体力も時間もない30代で司法試験予備試験を目指すメリットは?
先日こんなツイートをしたところ、たくさんの社会人受験生の方からコメントをいただきました。
社会人受験生でよかったこと
☑︎資格試験耐性がある
☑︎メンタル安定してる
☑︎経験があるため理解が早い
☑︎スキ間時間の使い方がうまいふと、思ったので社会人のメリットをブログに書きたいと思います✍️
他にもあったら教えてください☺️
— れみ🎓司法試験勉強垢 (@nankanshikaku) July 24, 2020
社会人になってから受験を始めてよかったなと思うこと、ここでいただいた社会人受験生のご意見と私の考えをまとめて紹介します。
30代社会人でゼロから予備試験・司法試験 メリットは下記3点。
- 試験耐性がある
- 時間とお金の使い方がうまい
- 実務経験があるので理解が早い
順番に見ていきましょう。
社会人の予備試験メリット① 試験耐性がある
30代の社会人だすれば、ほとんどの人が大学受験、他の資格試験、就職活動・・などの多くの試験を乗り越えてきている可能性が高いでしょう。
かくいう私は難関資格マニアですから、苦しい受験勉強は割と乗り越えてきている方です。
受験勉強を続ける上で体力はもちろん、メンタルの安定はかなり大事な要素ですよね?
勉強していると、
あー前に勉強したのに、全然理解できてない!私って頭悪いのかも・・(泣)
とか一喜一憂することがよくあります。
もちろん今でも気が沈むときはあるんですけど、勉強→失敗→勉強というプロセスを何度も経験してきています。
自分の心の安定のさせ方は社会に出てからのほうがよくわかっています。
社会人予備試験のメリット② 時間とお金の使い方がうまい
学生よりも仕事している社会人が時間がないのは当然です。
限りある時間を活用するしかないので、必然的に時間の使いかたがうまくなった!
と思っている人意外と、結構いるのではないでしょうか?
私だけかもしれないですが、時間が制限なくあるとダラダラ休憩したりしてしまうので、逆に勉強に集中できませんでした。
「明確に22年夏に試験がある」とゴールが決まっている方が無駄な時間を過ごすことがないです。
部活が終わった受験生の勉強時間が増えないのと同じ理屈ですね。
逆に大学卒業するまでに就職先を見つけなければいけない学生と違い、社会人は合格目標年度を自分で決められるというご意見にもなるほどと思いました。
大学生の場合は卒業するまでに合格できないと職につけないリスクがありますが、社会人の場合はそういったリスクもないのはメリットですね。
また時間だけでなく、お金の使い方が自由だというのも大きなメリットだとコメントいただきました。
そっか!社会人は自分で予備校代なども捻出する必要がある分、身が引き締まるね!
その代わり親に迷惑をかけることはないね。
社会人の予備試験メリット③ 実務経験があるので理解が早い
一番多かった意見です。
業種によって感じ方の差はあるかもしれませんが、ファイナンス畑の私でも仕事の経験を活かせるなと感じるところがあるので、法務関係の方はもっと身近に感じられるでしょう。
特に会社法などは社会経験のない学生が初学で勉強するよりは圧倒的にとっつきやすいです。
また知らず知らずのうちに、仕事の契約などで法律に触れる機会が多い人もいるはず。
民法の契約の手続き関係などは仕事で経験している人は身近な例を思い浮かべやすいですよね。
多角的に物を見ることになれているので、条文や判例における利益のバランス調整の論理を理解しやすい、という意見もあり、かなり納得!
社会に出て働くうちに知らず知らずのうちに身についている知識というものが予備試験の勉強には活かせます。
私の場合は、行政法も学生の頃よりは遥かに知識があります。
また22年から予備試験に必須になった選択科目を選ぶ際も、税金の知識が多い私は真っ先に「祖税法」を選びましたが、
他科目に比べて勉強時間が少なくすむと言われているのに、選択する人が少ないのは、内容がとっつきにくいから。
勉強していて自分で、「この内容は学生はキツイだろうなあ。。」と正直思いました。
30代社会人でゼロから予備試験・司法試験 デメリットと解決策
やはり社会人になってからのデメリットもありますよね。
- 孤独
- 時間がない
- 自分の勉強法が不安になる
このデメリットを解決するには、やはり正しい勉強法で無駄なく勉強していくしかありません。
社会人の予備試験デメリット① 孤独
社会人受験生となると周りに司法試験を目指している人ってそうそういないですよね。
社会人ともなると、仲間でわいわい交流しながら受験勉強なんてそもそもしませんが、それでも「いまみんなはどこを勉強してるんだろう?」「自分の勉強法で合ってる?」など気になったりもするものです。
解決策
オンラインコミュニティでたまに刺激を受ける
公式の勉強仲間機能で触れ合う(ただし適度に)
通学型の予備校に通えば、一番簡単に勉強仲間ができますが、最近はオンライン上でも勉強仲間の様子を知ることができます。
資格スクエアと辰巳については受講生でなくても使用可能です。
資格スクエア: 無料でオンライン自習室などの開設 (不定期だが無料会員登録しておくとお知らせあり。)
辰巳:答練のオープンチャット
アガルート: ラウンジ指導なら好きな時間に自習室やチャットルームを使うことが可
スタディング
SNSで予備試験受験生界隈と触れ合うという方法もありますが、SNSは情報商材販売との相性がよく詐欺師も多いので勉強仲間を見つけたいだけの人には利用はおすすめしません。
勉強仲間と触れ合う目的だったら予備校のサロンか信頼できる公式のオンラインチャットの方がよいと思います。
SNSの情報は信ぴょう性が低いので、人の情報を鵜呑みにして一喜一憂して時間を取られるくらいなら一人でコツコツ勉強する方を私はおすすめします。私は勉強に集中するため一旦SNSはおやすみ中。
絶対そのペースでやれないよね?みたいなツイートするひとも多いので、影響されるくらいなら自分の計画を信じて勉強したいほうがいい。
社会人の予備試験デメリット② 時間がない
学生よりも時間ないのは事実ですから、社会人の強みを生かして集中して効率化するしかありません。
ただし、前述したように効率化になれている社会人の場合は、スキマ時間の活用もお手のもののはず。
予備試験の難易度で独学で勉強するのは多大な労力を消費します。
こればかりは法学にかなり詳しい人意外は予備校を使うことを圧倒的におすすめします。
解決策
スキマ時間を圧倒的に活用する
効率的なカリキュラムをベースに勉強する
社会人の場合は移動時間などでこま切れの時間も命ですから、スキマ時間を活用するために以下のポイントで講座を選ぶといいと思います。
スマホ・タブレットで勉強しやすい
講義の1コマが短い・すぐ聞ける
持ち歩く教材が少なくてすむ
耳だけで勉強できる
耳しか使えないときの勉強法についてはこちらでも紹介しています。
司法試験予備試験の予備校はたくさんありますが、社会人が効率的に勉強するということを踏まえると資格スクエアかアガルートがおすすめです。
資格スクエアは基礎問メイン、アガルートの論証集、過去問、重問、選択科目を受講中。私はいろいろやってみた結果、この組み合わせに落ち着いた。
アガルートの1年合格カリキュラムだとすべて網羅できてここ数年で人気が高まっています。
ただアガルートと伊藤塾は個人的には社会人が1年でこなすにはしんどいボリュームです。(ただし私は残業多、子どもありの時間のほうの社会人だと思います)
このあたりは好みもあるので、詳しくはぜひ2年間受講してみた私の 司法試験予備試験予備校・通信講座の比較 を確認ください。
この組み合わせに落ち着いた理由はこちらに詳しく書いています。
社会人の予備試験デメリット③ 勉強法に不安がある
長い受験生活の中で、独自の勉強法で進めていくって不安ではありませんか?
勉強のカリキュラムは自分の信じたものを徹底的にこなすことが大事ですが、途中で思うように進まなかったり、「自分の学習スピードで大丈夫かな?」と思いがちです。
この不安はモチベーションを下げることにもつながります。
解決策
プロの意見を参考にする
自分の方法でよいか不安なときに拠り所にしたい解決策は、やはり司法試験予備試験に詳しい人の意見に限ります。
ネットの情報に踊らされるよりはプロに相談したり、合格者の勉強法の方が役に立ちます。
ガッツリと個別の勉強法や勉強内容の相談に乗ってほしい人にはアガルートのマネージメントオプションがおすすめです。
伊藤塾の半額以下で現役の講師に毎週個別相談ができると人気。
また、予備校の先生方の公式ブログも参考になりました。私が特に参考にしていたのは下記です。
予備試験・司法試験の勉強法についてかなり詳しく紹介してくれていて、とても参考になります。
私は憲法の違憲審査基準のスタンスをずっと悩んでいたので、先生の勉強法はめちゃ参考になった。
30代社会人が司法試験予備試験は無謀か まとめ
30代以降で司法試験にチャレンジするなんて遅すぎ?と考えているなら、それは最後のチャンスかもしれません。
働きながら司法試験・予備試験の勉強をすることは楽ではありません。
ですが、大学生時代に勉強することだって決して楽ではなかったはずです。
社会人の強みを上手く活かすことができれば、意外とそんなにハードルの高いことではありません。
ちょっとでもチャレンジしてみたいと思うなら、その最後のチャンスを生かしてみませんか?
\重問と選択科目を受講中/
- 伊藤塾
- アガルート
- 重要問題習得講座(重問)の評判・使い方
- 論証集の評判・使い方
- 選択科目講座の評判・使い方 - 資格スクエア
- 音声ダウンロードの活用方法 - LEC
- スタディング
- BEXA
- Wセミナー(TAC)
- 辰巳法律研究所
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コメント一覧 (2件)
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