予備試験の選択科目って何を選べば?
2022年から予備試験から選択科目の受験が必須になりました。
司法試験受験者だけでなく、予備試験受験生も論文で選択科目の勉強が必要になります。
今回は、司法試験予備試験の選択科目の選び方と、選択科目必修に伴って受講していている2021年アガル-トの「選択科目3講座パック」の評判や使い方についてまとめていきたいと思います。
- 予備試験司法試験の選択科目選びに悩んでいる人
- 選択科目の講座を何をとろうか迷っている人
選択科目講座は、アガルートの「選択科目3講座パック」を使っています。
アガルートの予備試験講座全般の評判・口コミについてはこちら。
その他の司法試験予備試験の予備校比較について知りたい方はこちらへ。
\ 私が使ったのはこちら/
司法試験の選択科目の選び方
令和3年の司法試験の選択科目は受験生の比率は以下の結果でした。
労働法、倒産法、経済法で半分以上を占めるのがわかりますね。
令和3年 司法試験 選択科目 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
労 働 法 | 1,113 | 29.65% |
経 済 法 | 702 | 18.70% |
知的財産法 | 527 | 14.40% |
倒 産 法 | 483 | 12.87% |
国際関係法(私法系) | 392 | 10.44% |
租 税 法 | 313 | 8.34% |
環 境 法 | 171 | 4.55% |
国際関係法(公法系) | 53 | 1.41% |
こちらは実際の受験状況です。若干人数はかわりますが、大きな変化はありません。
令和3年 司法試験 選択科目 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
労 働 法 | 1,009 | 29.70% |
経 済 法 | 639 | 18.80% |
知的財産法 | 486 | 14.30% |
倒 産 法 | 437 | 12.90% |
国際関係法(私法系) | 355 | 10.50% |
租 税 法 | 277 | 8.20% |
環 境 法 | 143 | 4.20% |
国際関係法(公法系) | 46 | 1.40% |
例年この比率に関しては大差ありません。
司法試験予備試験の選択科目の選び方
選び方としては、自分の興味や社会人だったら実務経験があるなどもありますが、下記3点について見ていきたいと思います。
- 合格率
- 教材量
- 勉強時間
- 実務活用度
合格率
合格率については司法試験の結果なので、予備試験で同じように結果ができるかはわかりませんが、科目によっては10%以上の差が見られました。
上から順に合格率の高い科目になっています。
令和3年 司法試験 選択科目合格率 | 令和3年 |
---|---|
倒産法 | 46.20% |
労働法 | 45.10% |
経済法 | 43.30% |
国際関係法(公法系) | 41.30% |
知的財産法 | 39.70% |
租税法 | 39.40% |
国際関係法(私法系) | 34.40% |
環境法 | 30.80% |
合計 | 41.90% |
上から順に合格率が高いですが、ほぼ受験生数の多い順番と同じです。
環境法と国際関係法(公法)の合格率が低いですが、選択する人の人数が少ないので、数字が安定しないのかもしれません。
その他の視点
★5つ段階でそれぞれ評価しました。
司法試験 選択科目 | 教材量 | 勉強時間 | 実務活用度 |
---|---|---|---|
倒産法 | 多い | ||
労働法 | 多い | ||
経済法 | 少ない | ||
国際関係法(公法系) | 普通 | ||
知的財産法 | 多い | ||
租税法 | 普通 | ||
国際関係法(私法系) | 普通 | ||
環境法 | 少ない |
選択科目講座の選び方について
選択科目の講座は、21年度以降の講座を受講している場合は通常は10月~11月ころ講座の配信があります。
1年合格カリキュラムのようなコース受講している場合は、講座に含まれている場合が大部分ですが、選択科目のみ単体で受講したい私のような場合は下記の選択がありました。
21年に関してはBEXAの選択科目講座の配信が一番早かったようです。
早く選択科目の勉強を始めたかったので、迷いましたがアガルートの配信を待つことにしました。
アガルートの選択科目講座について
私が受講したアガルートの選択科目講座の特徴をまとめました。
アガルートの選択科目講座の特徴
- 担当講師は全員新司法試験合格者。各科目得意な講師が担当。
- すべての問題の解答作成、解説を一貫して講義担当講師が担当するので一貫性がある。
- 「総合講義100」や「論証集の使い方」がセットなので復習できる。
- 講義は司法試験ベースだが、予備試験の選択科目も司法試験の過去問がベースとなると考えられる。
- つまり司法試験対策を先取りできる。
私は現職がファイナンス関係のため、租税法の講座を選択しています。
アガルート選択科目講座の内容
講座名 | 税込価格 |
---|---|
選択科目3講座パック | 107,800円 |
選択科目講座は各8科目それぞれ10月21日より配信開始されています。
また選択科目3講座パックに含まれる内容としては下記3つ。
- 総合講義
- 過去問解析講座
- 論証の使い方
内容は「総合講義」「過去問解析講座」「論証集の『使い方』」の3講座パックがセットになっていますが、これは「1年合格カリキュラム」の同じ名前の講座とは別もので、「選択科目講座」独自のセットです。
それぞれの講義の時間は割とコンパクト。
- 倒置法:35時間
- 労働法:52.5時間
- 知的財産法:56時間
- 国際私法:41.5時間
- 環境法:45.5時間
- 経済法:24時間
- 国際公法:31.5時間
- 租税法:34.5時間
つづいて、アガルートの選択科目講座の評判について紹介していきたいと思います。
選択科目の基本書【租税法の場合】
また秋時点で、基本書を先行して確認しておきたかったため、アガルートのお問い合わせから、講義に使う(参考とする)基本書について質問したところ、下記の回答をいただきました。
お問い合わせの件につきまして,ご案内申し上げます。
租税法につきましては,現在のところ,以下のような書籍につきまして参考書籍としてご紹介させていただく予定となっております。
ご参照いただけますと幸いでございます。
・佐藤『スタンダード所得税法』(弘文堂)
・渡辺『スタンダード法人税法』(弘文堂)
ご案内は以上となります。
アガルートアカデミー問い合わせより
よくわからなくなったら見返す程度に私はとどめています。(個人的にはなくてもいいと思う)
アガルートの選択科目講座のメリット・デメリット
アガルートの選択科目のメリット・デメリットについては現時点では、主要7科目に注力しているため過去問講座に手が付けられておらず、過去問講座を聞き終えたらアップデートしていきます。(11月下旬予定)
一旦、現時点でのレビューをまとめました。
実際使ってみて現時点で思いついた私の個人的な感想です。
アガルートの選択科目講座 メリット
メリットについてはたくさんありました!
アガルート全体としての良さもありますが、選択科目講座全体として興味深くおもしろかったので、良かった点を具体的に挙げてみました。
- アガルート全体として講義時間が資格スクエアより短く区切られているので集中力が続きやすい。
- アガルート全体として講義レジュメがPDF形式で講義ごとに添付されていること、音声ダウンロードがしやすい。
- 丸野先生の講義(租税法)の「総合講義」は項目ごとにA・B・Cと出題頻度・重要性に応じたランク付けをしてもらえるのでメリハリがあり、時間の節約につながる。社会人として馴染みのある分野なので、一周しただけだがほとんど理解できたと思う。行政法・憲法と近接する分野であることから、これらの法律の理解が深まった。
- 選択科目の租税法講義の「論証集の使い方」は簡単に論証の解説がついていることから聞き流しても勉強になる。一周目ではやや消化不良かな。
- テキスト以外の丸野先生のオリジナルレジュメで図解してくれたのがわかりやすかった。
- 法人税法が特にわかりやすかった。
アガルートの選択科目講座 デメリット
一方で、デメリットについてあは、租税法の講義としてのデメリットは現時点ありません。
講義についての文句とか、ここがわかりにくいと思ったことは私はありませんでした。
丸野先生の講義がわかりやすいこともあるけど、結構実務でやっていた内容でもあったので復習のような感覚で聴けました。
下記のデメリットは、選択科目講義のデメリットではなく、アガルート全般についてのデメリットになっております。
- 細かく区切られているからこそ、特定の箇所の講義を聴き直したいときに不便(講義のタイトルなど簡単でいいので記載があれば嬉しいのですが・・・)
- テキスト形式でウェブ上で見られないのが不便。OneNoteに貼り付けて全体を司法試験勉強用ファイルとしたいので、移動時はテキストを持ち歩かないといけないのが不便。資格スクエアはテキスト化されているのでOneNoteでの一元化が可能である。
- ログアウトされる時間が短いので、いちいちPWを入れるのが面倒(ログイン時間を延長してほしい⇨資格スクエアは永久にログインされている)
- 所得税を課さないものの例として出してくれたんだろうけど、ノーベル経済学賞の話は数分使っていたのが、そこは必要ないんじゃないかと思った(笑)。。
- たまに雑談をいれてくれるけど、丸野先生は淡々と講義を進めてくれるほうが向いていそう(雑談が多いわけではない)。
アガルートの選択科目講座の使い方
あくまで私の使い方ですが、おそらく多くの人がしているオーソドックスな学習法だと思います。
下記のように書いて言いますが、私自身他の教材で手一杯で、完全に全科目を回せているわけではありませんが基本はこのような形でつかっています。
4以降はまだ到達していません。
- とりあえず【祖税法21総合講義】を聴く。
- 【論証集の使い方】の講義を聴く。
- どうしても講義を聴いてわからなかったところ、興味がわいたところは基本書を読む。
- 過去問を全部やる。
- 過去問講義を聴く。
- 【論証集の使い方】【総合講義】をもう一周する。
- ひたすら過去問演習を繰り返す
アガル-トの選択科目講座の口コミや評判は? まとめ
今回は選択科目の選び方についてと、私の使っている選択科目講座について説明しました。
実際のアガルートの選択科目の評判や使い方については今後、過去問講座までたどり着いたところでアップデートしていこうと思います。
アガル-トの受講を迷っているひとの参考になれば幸いです。
アガル-トの割引クーポン・セール情報についてはこちらで詳しくまとめています。
\ 私が使ったのはこちら/
- 伊藤塾
- アガルート
- 重要問題習得講座(重問)の評判・使い方
- 論証集の評判・使い方
- 選択科目講座の評判・使い方 - 資格スクエア
- 音声ダウンロードの活用方法 - LEC
- スタディング
- BEXA
- Wセミナー(TAC)
- 辰巳法律研究所
予備校各社比較
予備校クーポン・割引き情報
受験記
司法試験コラム