診断士ゼミナールの中小企業診断士講座って安いけど内容は?
実際の口コミは?
という疑問に答えます。
診断士ゼミナールはもともとは通勤講座という名前で、名前の通り通勤時間などのスキマ時間で勉強するのに最適化された通信講座です。
今回は2020年に診断士ゼミナールを受講していた山崎さんに話を伺いました。
私は2020年1月に診断士ゼミナールの受講を始めましたが、結論としては受験を断念してしまいました。
理由は2つあります。
1つは個人的な理由ですが、資格を取得するより、読書や副業が自身の成長につながると思ったこと。
2つめがカリキュラムの最適な進め方がわからず、モチベーションが維持できなったことです。
ただ、診断士ゼミナールを受講していいと思ったこともたくさんありましたので、今回はわたしが考える診断士ゼミナールの良かった点、悪かった点をお伝えしたいと思います。
- 診断ゼミナールの中小企業診断士講座の受講を検討している人
- 診断ゼミナールの中小企業診断士講座の口コミが気になる人
では早速、見ていきましょう。
\中小企業診断士業界一コスパなら/
診断士ゼミナールの中小企業診断士講座について
結論、診断士ゼミナールの中小企業診断士講座は自分でスケジュール管理できる人にはもってこいです。
診断士ゼミナールは中小企業診断士専門の通信講座で、安くてわかりやすいことが最大の特徴です。
また診断士ゼミナールは価格が安いだけでなく、「中小企業診断士講座10サイトを対象にしたイメージ調査」で、「継続のしやすさ」「講義のわかりやすさ」「講座満足度」で3年連続1位となっています。
では、なぜ山崎さんは挫折したの?
デメリットのところで詳しく話しますよ。
まずは診断ゼミナールの中小企業診断士講座のコースについて詳しく見ていきましょう。
診断士ゼミナールの中小企業診断士講座 カリキュラム
診断士ゼミナールの講座コースは以下の3つです。単発講座の設定は21年3月現在ありません。
講座名 | 税込価格 | 別売冊子版テキスト | 別売映像講義DVD | 内容 |
---|---|---|---|---|
1次2次試験 プレミアムコース | 54,780円 | 20,350円 | 16,390円 | 1次基礎講座 1次補修講座 1次問題演習講座 1次過去問題集 1次直前講座 2次基礎講座 2次事例別講座 |
1次試験コース | 46,200円 | 18,150円 | 14,190円 | 1次基礎講座 1次補修講座 1次問題演習講座 1次過去問題集 1次直前講座 |
2次試験コース | 21,780円 | 6,600円 | 6,050円 | 2次基礎講座 2次事例別講座 |
中小企業診断士を始めて勉強する方の多くは「1次2次試験プレミアムコース」を選びます。私もそうしました。
独学等で1次試験を合格した方は「2次試験コース」だけを選ぶこともできます。
また、まずは「1次試験」のみを挑戦してみるという人は「1次試験コース」になります。
印刷テキストと映像講義はオプションです。
ただ、印刷テキストは、勉強量も多いため個人的にはほぼ必須かと思います。
自分で印刷を行うこともできますがあまりおすすめはできません。
「1次2次試験プレミアムコース」のテキストは全部で約5,000ページあり、印刷に時間が掛かります。
また、そもそもカラープリンタはだいたい1枚10円以上の料金が掛かりますので、全部印刷すると約5万円になります。
多くの人にとって、冊子版テキストを買った方がむしろ安いはずです。
もちろん、費用を抑えたい方はデジタルテキストのみでも勉強にならないということではないです。
一方で映像講義は、自宅にネット環境がないとかDVDを利用したい特別な事情がない限り不要かと思います。
講座の種類についておわかりいただけたところで、実際の口コミよりメリット・デメリットに分けて見ていきましょう。
診断士ゼミナール 中小企業診断士講座 メリット
診断士ゼミナールの中小企業診断士講座が他の予備校と比べて特に優れている点は下記3つです。
- 業界最安値
- オフラインダウンロードできる
- 合格に特化した講義がわかりやすい
ではそれぞれ説明させてください。
メリット① 業界最安値
メリット1つめは診断士ゼミナールの最大の特徴である価格です。
他社と比較しても圧倒的に安いです。
予備校名 | 税込価格 | その他得点 | キャンペーン | 期限 |
---|---|---|---|---|
フォーサイト | 67,980~82,280円 | 合格時Amazonギフト券2,000円 | 最大23,600円引き | 不明 |
アガルート | 96,800~107,800円 | 合格時全額返金+お祝い金3万円 | 30%オフ | 3月末 |
診断士ゼミナール | 51,700~60,280円 | 合格お祝い金最大3万円・不合格者返金制度 | 5,000円オフ | 2月末 |
TAC | 230,000円~370,000円 | むしろ入学金1万円かかる | 早割5,000円オフ | 2月末 |
スタディング | 59,290~91,190円 | 合格お祝い金2,000円 | スキルアップ割 | 不明 |
これだけで十分安いのですが、さらに合格お祝い金制度(最大30,000円)があり、合格すれば実質19,800円となります。(不合格者返金制度(20,000円)もあります。)
また、3年間受講延長無料制度があるのも大きなポイントです。
中小企業診断士試験に合格するには、約1,000時間の勉強が必要、また1年で合格する人は約4%と非常に難問です。(参考:中小企業診断士 合格率)
そのため、中小企業診断士では1次試験が不合格でも60点以上を取った科目は、2年間の免除申請があり、1次試験を3年掛けて合格することが可能です。
ちなみに安さで比較すると同じ通信講座のスタディングもコストパフォーマンスが魅力です。
スタンディングと細かく比較してみました。
予備校名 | 税込価格 | 別売テキスト | 合格祝い金 | 実質価格(合格時) | 受講可能期間 |
---|---|---|---|---|---|
診断士ゼミナール | 54,780円 | 20,350円 | 30,000円 | 45,130円 | 3年 |
スタディング | 53,790円 | 15,180円 | 10,000円 | 58,970円 | 1年 |
スタディング | 59,290円 | 15,180円 | 10,000円 | 64,470円 | 2年 |
わたしも診断士ゼミナールを選んだ一番の理由は、3年間受講可能な点と次に案内する「ダウンロード方式」でした。
スタンディングも安いですが、1年もしくは2年しか利用できません。
受講可能期間を考慮すると、単純な価格以上に診断士ゼミナールはお得です。
メリット② オフラインダウンロードできる
オフラインダウンロードは診断士ゼミナールを選んだ大きな理由の1つです。
ダウンロード方式は事前に講義をダウンロードしておくことで、通信環境に左右されずどこでも勉強できることが特徴です。
一方多くの通信講座会社はストリーミング方式を採用しています。
ストリーミング方式はインターネットに常時接続しての視聴となります。
それぞれのメリット・デメリットは下記をご参照ください。
ストリーミング方式 | ダウンロード方式 | |
オフライン再生 | できない | できる |
通信制限 | 可能性あり | ダウンロードすれば必要なし |
データ通信量 | 再生するたびに発生 | ダウンロードすれば発生しない |
データ保存容量 | なし | あり |
私は移動中や外出先でも通信環境を気にせず勉強したかったため、ダウンロード方式に魅力を感じました。
でもダウンロード方式が使える予備校は他にもありますよね?
そうですね、わたしが確認した中で、ダウンロード方式を採用している通信講座は5社です。
予備校名 | 税込価格 |
---|---|
診断士ゼミナール | 54,780円 |
アガルート | 75,460円 |
フォーサイト | 82,280円 |
大原 | 198,000円 |
TAC | 264,000円 |
確かにオフラインダウンロードできる予備校は増えてきているんですが、ダウンロード方式と3年間受講できて、なおかつ予備校費用が安い。総合的に判断し診断士ゼミナールがベストでした。
ただ一つ使ってみて気づいた注意点があります。
診断士ゼミナールの講義をダウンロードする際、講義本数は1次2次試験併せて300本近くあり、データ容量は約19㎇となります。
スマホの空き容量に不安があったため、microSDカードを利用すれば問題なかったです。みなさん容量にはご注意ください。
メリット③ 合格に特化した講義がわかりやすい
メリット3つ目は合格に特化した講義です。
診断士ゼミナールはとにかくテストに合格することを目指し、満点でなく合格となる60点を超えることを重視しています。
代表の松永先生は24歳で中小企業診断士になり、多くの予備校で教鞭を執ったのちに独立し診断士ゼミナールを創設しました。
本業をおこないつつ勉強をする受講生のため、出来るだけ短い時間で合格ができるよう講義やテキストを作成する際も、重要でない内容をどれだけ載せないか入念に検討しています。
講義で①テストによく出るところ、②あまり出ないけど概要は把握したほうがいいところ、③そもそもあまり出ないから捨ててもよいところを都度教えてくれ、非常にメリハリがあります。
暗記もただ覚えるのでなく、理解してから覚えさせることを徹底し、テキストもフルカラーでイラストや図表を多く使っています。
ちなみに講師は代表の松永先生のほかに小野先生という方がいます。
下記のURLから松永先生の講義は視聴出来ます。
小野先生はサンプル講義にいらっしゃらないですが、声のトーンも落ち着いていて非常に聞きやすいです。
診断士ゼミナール 中小企業診断士講座 デメリット
一方で、診断士ゼミナールを使ってみて私には合わないなと思った点をあげていきますね。
デメリットはこの3点です。
- 練習問題が少ない
- 勉強の進め方がわかりづらい
- 通勤途中に勉強がやりづらい
順番に見ていきましょう。
デメリット① 練習問題が少ない
まず講義の1クールごとに解く問題集がありません。
基本的に、1科目の講義を受講してから問題集を解くことになります。
そうなると、たとえば財務会計では1クオーター約30分×4本の講義が10回あります。
つまり1科目の講義を視聴終えるのは約20時間かかりますね。
そうなんですよ。私の記憶力が悪いのもありますが、全ての講義を視聴し終えた後に問題集を解いても、はじめのころに勉強した内容をほとんど覚えていません。
正直な感想として、知識として定着させるためにも、1講義が終わるごとに問題を解きたかったです。
メリットでもお伝えした通り、講義の内容は個人的に素晴らしく視聴しているときは理解出来ます。
ただ、いざ問題を解くと知識として定着していません。
大学受験などでも、講義を聞いた後に宿題が出て都度問題を解くことが多かったと思います。
診断士ゼミナールでも、講義が終えたタイミングで練習問題があるとより記憶に定着できるはずです。
ちなみに他の通信講座では問題を解くアプリなどもあり、スマホ1つで簡単に問題が解けます。
一問一答のようなアプリはないんですか?
正確には診断士ゼミナールにもアプリはあるのですが・・・
あきらかに製作途中で、下記のように企業経営理論の問題しかありません。(21年3月時点)
まだ市場に出回っているのは、診断士ゼミナールも制作したことを忘れているのではないかと思うほどです(笑)
面白半分でよければインストールしてみてください。
この辺は自分で都度アウトプットする方法を考えたほうが診断士ゼミナールを生かせそうだね。
デメリット② 勉強の進め方がわかりづらい
私が勉強を続けるモチベーションを維持できなかった最大の理由は勉強の進め方がわからないことです。
正直、どの科目・テキストから進めるべきかわからず、ネットで右往左往しながらのスタートになりました。
中小企業診断士の1次試験の内容は以下の通りです。
科目名 | 2次試験との関係性 |
---|---|
企業経営理論 | 〇 |
財務会計 | 〇 |
運営管理 | 〇 |
経済学・経済政策 | × |
経営情報システム | × |
経営法務 | × |
中小企業経営・中小企業政策 | × |
1年で合格を目指す人は、企業経営理論か財務会計から勉強をすることがおすすめです。
一般的には上記の図を上から勉強する人が多いそうです。
2~3年掛けて勉強する人は、2次試験との関連性が低い科目を先に合格してもいいと思います。
わたしも2~3年掛けての合格を目指していたのですが、よくわからずに初めは企業経営理論と財務会計を勉強しました。
その後、さまざまなネットの勉強方法を見ているうちに、2次試験との関連性が低い科目を勉強した方がいいかもとか、最適な勉強は何だろうと思考が定まらなくなってしまいました。
結果、だんだんモチベーションが下がり、資格取得よりやりたいことがあるのではないかと思うようになって受験を断念してしまいました。
それは結構リアルな体験談ですよね。他の資格でも途中でやっぱり今の仕事に集中したい、忙しいなどどいう理由で受験を辞める方って結構多いんですよね。
特に1年以上の時間が必要になる資格受験ではモチベーション維持は一番難しい点ですよね。
皆様も資格取得を目指す前に、合格をしてなにがやりたいかを考えていただければと思います。
また、科目毎の勉強もカリキュラムが少しわかりづらかったです。
たとえば財務・会計は、勉強量が多く苦手な人が多い科目です。
講義がわかりづらいのですか?
いや、講義自体の内容はすばらしいんですよ。ただ、本来なら基礎講義を先に聞いてから本講義を聴いた方が理解が深まるはずなんです。
その順番などの指針がないため、やり方を間違えました。
診断士ゼミナールでは本講義の他に補修講座や基礎講習があり苦手な人向けに様々な講習を用意しています。
講義が多いことはすばらしいのですが説明がないため、わたしは本講義を受講してから基礎講習があることを知り、本講義の視聴を中断することになりました。
また、スケジュールや学習管理もないため、講義の進捗を自分でExcel作成し、管理していました。
デメリット③ 通勤中に勉強がやりづらい
デメリット3つめは通勤中に勉強がやりづらかったことです。
まず、テキストが重く持ち出しづらいです。
フルカラーで図やイラストが多くわかりやすいのですが、そのぶん重くなっています。
通勤で電車に座れるときは大丈夫ですが、座れない時はテキストとスマホを持ちながら立つのは大変でした。
安いので仕方ないですが、テキストは手作り感満載です(笑)
誤字も少し見受けられます。
講義時間のばらつきも気になりました。
1次試験の講義は1講義4クオーターにわかれています。
1クオーターだいたい30分前後なのですが、なかには15分ほどで終わるものもあれば、1時間を超すものもあります。
講義の内容により区切りに多少のばらつきがあることは理解できるのですが、何故そんなところで区切ったのと思うことが多かったです。
通勤で電車に40分くらい乗っていたのですが、講義が長いと聞き終えることができなくなり中途半端になって嫌でした。
そのあたりは1コマ30分以内になっている他のスタディングなどは優秀ですよね。
講義を聞いている限り、もっと調整できると思います。
テキストに講義のクオーター番号が記載されていないことも注意が必要です。
後からテキストのこの部分だけ、講義をもう一度聞きたいなと思ったときに講義のクオーター番号がないので見返すときに苦労します。
必ず講義を聴きながらテキストに講義のクオーター番号を書き込むことをおすすめします。
診断士ゼミナールの中小診断士講座の口コミ・評判は? まとめ
ここまでわたしが感じた診断士ゼミナールのメリット・デメリットをお伝えしましたが、他の人の口コミ・評判についても案内したいと思います。
やはり1番多い意見は価格が安いです。
その上で講義やテキストが豊富であることが高い評価につながっています。
一方でわたしと同様、カリキュラムがなく苦戦した人も少なからずいます。
どこでどのくらいの勉強時間が確保できるかよく検討し、通信講座を選択してください。
もう一度、メリット・デメリットをまとめておきます。
- 業界最安値
- オフラインダウンロードできる
- 合格に特化した講義がわかりやすい
- 練習問題が少ない
- 勉強の進め方がわかりづらい
- 通勤途中に勉強がやりづらい
わたしは現在、いったん中小企業診断士を目指すのをやめました。
1番の理由は資格取得をした先にやりたいことが不明確だったためです。
ただこちらはわたし自身の問題です。
診断士ゼミナールは、中小企業診断士になり、やりたいことが明確にある方。
自分で勉強スタイルを確立できる方には非常におすすめです。
一方、わたしと同様に中小企業診断士になってやりたいことが不明確だったり、勉強方法を細かく教えてもらわないと迷走してしまう方には不向きです。
どの講座にもメリットとデメリットがあります。
是非今回のレビューを参考にご自身にあった講座を選択していただければと思います。
\中小企業診断士業界一コスパなら/